いつも、君と。


それからのあたしの1日1日は、ひどいものだった。




毎日何かしら物が無くなり、机の上には花と落書き。
トイレの中に閉じ込められては、上から水をかけられる始末。



犯人は分かってた。ミホ達だ。




ゆきとまいは、それから一言もしゃべってくれなかった。





物が無くなったり、毎日制服を汚して帰ってくるあたしを見た両親が、転校を進めてきた。



誤解を解きたくなかった訳じゃない。でも、正直いうと、逃げ出したかった。
ずっと、誰かに助けて欲しかった。




そしてあたしは、2年の夏に、転校した。




――――――――――――――――――






――――キーンコーンカーンコーン・・・


「あやぁ~~、パン買いに行こッッ♪♪」

昼休みのチャイムと共に、里奈が声をかけてきた。




「ウン☆」
「ほら~ッ、あさみも行くよぉッ??」



ぐーぐーと寝息を立てているあさみを起こしながら、里奈が耳元で叫ぶ。


「ん~~~・・・。」
「ホラホラッ、起きてッッ!」



眠たそうに目をこするあさみを連れて、あたしと里奈とあさみで、パンを買いに行った。





他愛の無い会話。


あたしにとっての「今」は、かけがえの無いものだった。







今は、あさみと里奈と居れる事で、毎日が幸せだった。





< 11 / 14 >

この作品をシェア

pagetop