いつも、君と。

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これは、あたしの昔の話。

……とは言っても、あたしが中学生の頃の話なんだけど。





あたしはその頃2年生で、仲の良い友達が2人居た。



ゆきとまい。



2人とも、クラスでは目立ってて、あたしの憧れだった。


ゆきはすっごく可愛くて、男子にもモテて成績も良かった。
まいはめちゃくちゃ可愛いわけじゃなかったけどスポーツ万能で、おもしろいから居るだけで人が集まってきた。



2人の友達でいる事が、その時のあたしの自慢だった。







………なのに、






ある日の放課後、あたしは忘れ物を取りに行くために教室にひとりで行った。
ドアに手をかけたその時、中から声が聞こえてきた。



『ねーねー、あやってさー、まるで金魚のフンだよねぇ。ずっとゆきとまいにくっついてんの!』
『あー…まぁねぇ…。目立つヤツに付いてれば、自分も人気者になれるって思ってんじゃないの~??』
『は?!ありえねぇって!あんなヤツ誰が好くんだよ。気違いじゃん、そいつ!!』
『ははッッ!!言えてるぅ~!!』
『つーか、ゆきとまいもムカつかない?!あたし達は目立ってて人気あります~、みたいなあの態度!!ちょーウザいッッ!!!』
『あっ、どうしよう!分かる~~!!(笑)』



その後のげらげらと笑い転げる声が、今でも耳に残ってる。


あたしは、走って家まで帰った。







問題はその2日後に起こった。







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