アナタと洒落た人生を
恋愛への道~安曇side~
「俺が引っ越す寸前にお前に告白したじゃん、でもお前無言だったし返事貰わないまま話が終わったから改めて言うよ。俺、まだお前のこと好きなんだ、付き合ってくれ」
村石の言葉が私の中でぐるぐると反響する。
でもそれは相手の気持ちを理解したくないという気持ちと自分が恋愛という道に自ら進んでいってしまうという気持ち悪さからきているのだろう。
アァ…どうしたらいいんだろ
なんて考えても考えても分からないことを考える。
気持ち悪い。頭が村石の言葉でフル回転する。
フル回転する音を分かりやすく例えるなら巻き戻し音。
「わ、私……」
何も出そうにない口から出る自分を示す一人称。
村石は眉を少し下げ私を微笑みながら見た。
ヤバい、きっと回答に迷っている私に気付いたんだ。
「安曇、俺はさ、お前を困らせたくてこんなこと言ってるんじゃないんだよ。俺は自分の気持ちにピリオドを付けたいんだ。だからそんな困った顔すんなよ」
村石は笑って優しい声で私に言った。
私はその言葉を聞いた瞬間息を吸い込み口を開いた。
「なんで!なんでそうやって自分が悪いからお前は関係ないんだって顔するの!?私はアンタが引っ越す時の告白さえ未だに返事を返してない!なら私を責める権利ぐらいアンタにあるんじゃないの!?アンタが一番それをわかってるはず!なのに、なのに、なんで…!」
「もう、やめて」
私が咄嗟に…しかも一気に言った言葉達。
それは自虐的な言葉達だった。その言葉達は勢いを増して散らばっていく。それを"やめて"という村石の一言で散らばった言葉達は集められた気がした。
「ごめんな、俺、お前がそんな風に考えてたなんて知らなかった。本当ごめん」
「だから謝らないでよ!そんなに私が好きなら言葉無しで抱きつくなりなんなりしなよ!」
そう私が言った時だった。
私の体は誰かに背中を押されたように前へ体が連れて行かれその先には村石の体があった。私の頭は村石の心臓辺りに行き村石は私を強く抱きしめた。
心臓の音がうるさい…アァ、そうか。これが…
"恋"ってやつの心臓の音か…
「アンタの心臓の音、うるさいよ」
私が静かに言うと村石は笑った。
体を小さく揺らして。その揺れた動きは私にも伝わる。
「好きだよ」
村石は私を抱き締めながらそう言った。
さっきまでぐるぐると反響していたことや巻き戻し音に似た音などいつの間にかなくなっていて自分の心臓の音と相手の心臓の音だけがうるさくお互いの体に反響し合った。
「好きなんだ、他の言葉じゃ表せないぐらい」
「うん」
「安曇」
「うん」
「愛してる」
不器用に言葉を繋げる村石。村石から伝わる温かさ。
ここで思い出す宮崎先輩の言葉。
恋をしたら分かる、うん、確かに。
思わず私は笑った。笑いながら私は村石を抱き返した。
「私も好きだよ、村石」
村石でいっぱいで村石で溢れそうなこの気持ちは
ー恋なんだ。ー
今まで気付きたくなくて気づけなかった気持ちにやっと自分から向き合えて色々な荷が一気におりたかんじだった。
村石は私の両肩を掴み私を少し離す。
お互い顔を見合わせ笑顔を作る。
私は村石とキスをした
それはドラマやアニメなどで見るよりもリアルで瞬間で世界が変わるような、そんなキスだった。
私と村石は正式に付き合うことになった。
村石の言葉が私の中でぐるぐると反響する。
でもそれは相手の気持ちを理解したくないという気持ちと自分が恋愛という道に自ら進んでいってしまうという気持ち悪さからきているのだろう。
アァ…どうしたらいいんだろ
なんて考えても考えても分からないことを考える。
気持ち悪い。頭が村石の言葉でフル回転する。
フル回転する音を分かりやすく例えるなら巻き戻し音。
「わ、私……」
何も出そうにない口から出る自分を示す一人称。
村石は眉を少し下げ私を微笑みながら見た。
ヤバい、きっと回答に迷っている私に気付いたんだ。
「安曇、俺はさ、お前を困らせたくてこんなこと言ってるんじゃないんだよ。俺は自分の気持ちにピリオドを付けたいんだ。だからそんな困った顔すんなよ」
村石は笑って優しい声で私に言った。
私はその言葉を聞いた瞬間息を吸い込み口を開いた。
「なんで!なんでそうやって自分が悪いからお前は関係ないんだって顔するの!?私はアンタが引っ越す時の告白さえ未だに返事を返してない!なら私を責める権利ぐらいアンタにあるんじゃないの!?アンタが一番それをわかってるはず!なのに、なのに、なんで…!」
「もう、やめて」
私が咄嗟に…しかも一気に言った言葉達。
それは自虐的な言葉達だった。その言葉達は勢いを増して散らばっていく。それを"やめて"という村石の一言で散らばった言葉達は集められた気がした。
「ごめんな、俺、お前がそんな風に考えてたなんて知らなかった。本当ごめん」
「だから謝らないでよ!そんなに私が好きなら言葉無しで抱きつくなりなんなりしなよ!」
そう私が言った時だった。
私の体は誰かに背中を押されたように前へ体が連れて行かれその先には村石の体があった。私の頭は村石の心臓辺りに行き村石は私を強く抱きしめた。
心臓の音がうるさい…アァ、そうか。これが…
"恋"ってやつの心臓の音か…
「アンタの心臓の音、うるさいよ」
私が静かに言うと村石は笑った。
体を小さく揺らして。その揺れた動きは私にも伝わる。
「好きだよ」
村石は私を抱き締めながらそう言った。
さっきまでぐるぐると反響していたことや巻き戻し音に似た音などいつの間にかなくなっていて自分の心臓の音と相手の心臓の音だけがうるさくお互いの体に反響し合った。
「好きなんだ、他の言葉じゃ表せないぐらい」
「うん」
「安曇」
「うん」
「愛してる」
不器用に言葉を繋げる村石。村石から伝わる温かさ。
ここで思い出す宮崎先輩の言葉。
恋をしたら分かる、うん、確かに。
思わず私は笑った。笑いながら私は村石を抱き返した。
「私も好きだよ、村石」
村石でいっぱいで村石で溢れそうなこの気持ちは
ー恋なんだ。ー
今まで気付きたくなくて気づけなかった気持ちにやっと自分から向き合えて色々な荷が一気におりたかんじだった。
村石は私の両肩を掴み私を少し離す。
お互い顔を見合わせ笑顔を作る。
私は村石とキスをした
それはドラマやアニメなどで見るよりもリアルで瞬間で世界が変わるような、そんなキスだった。
私と村石は正式に付き合うことになった。