星空ノ詩
第一章 お祭り
「なんなんだよ。出て行けとかないだろ。おい。」
僕はいま家から追い出された。
妹と喧嘩したのだ。まあ、こういうのはいつものことなのでいつもどうり展望台へ向かった。さっきまで出かけていたため近くにかばんがあったそれを持ってきたのでしばらくは大丈夫だろう。かばんには財布や鍵、携帯が入っていた。近くの川までつくと展望台まではあと少し。僕は足を急がせた。

展望台につくと、なかには一人の少女が図鑑をもって座っていた。
「朝日くんやっほー」
相変わらず眠そうな感じの挨拶だ。
「やっほー」
僕も挨拶を返す。
「また喧嘩したの?ここちゃんとも仲良くしないとー。そんなんじゃ嫌われちゃうぞー!」
ふふふっと笑いながらいうひなの。いつも同じセリフを言っている気がするのは気のせいだろうか。
「嫌われてると思うけど。まあ、僕は構わないけど」
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