夏恵
夏恵は何も答えを出さぬままに僕に唇を寄せる。
僕はその媚薬に溺れ思考を凍結させる。
僕の感情は形を変えて真実よりも夏恵を求め始める。
僕は気を失った様に、気持ちの線が解きほぐされてしまう。
やがて僕に訪れる強い衝動に逆らう事が出来なくなる。
初めて夏恵と体を重ねたホテルの同じ部屋で、僕は強く夏恵を抱いた。
僕は真実を見失った代替えを求める様に何度も何度も夏恵の中に真意を探した。
意識が薄れる程愛した。
不思議と果てる事を求めなかった。
永遠に繋がっていたい想いが僕を突き動かした。
僕はその衝動を何度も何度も夏恵の子宮にぶつけた。
夏恵はそんな僕を見つめ優しく微笑みながら、時折悦びに顔を歪めた。