綿本早香の壁ドン指南
火野辺先輩の壁ドン
ドンッ!!
白い手が、細く長い指が部室の壁を打つ。
「何で一回しかないシンバルのタイミングを外すのよ!?」
形の良い眉を吊り上げて、火野辺(ほのべ)先輩が激昂している。
なのに僕、二年の水岡優貴也(ゆきや)は、先輩の吐く息の香りにうっとりしていた。
< 1 / 15 >
メニュー