レインボーマジックイン!
そんな生徒会長の座を奪う云々の会話の中、紫色の髪が腰まで伸びている長髪の少年が、恐る恐る口を開く。
「あ、あの…」
すると、少年のすぐ近くにいた麗遠が声に気づく。
「紫苑、どうした?」
紫苑はまるで怒られた子犬のような顔をしていた。
「新しい魔法使いを見つけるのはいいんですけど…見つけてどうするんですか…?」
「それは決まってるでしょう?」
舞台袖の壁に寄りかかっていた黒髪の少女が無表情で言う。
「黒川さん…」
「もし本当に魔法使いだったら…この生徒会に入ってもらう。それしかない」
すると突然、紫苑の肩をポンポンと藍の姿が。
「そーそー! 黒川の言うとおりだ!
もし、あの子が生徒会に入ったら、紫苑と同じ会計になると思うから、世話頑張れよー!」
藍は、ハハッと楽しそうに笑い、紫苑から離れた。
紫苑は肩をすくめ、小さく、誰にも聞こえない位のため息をつく。