レインボーマジックイン!

虹子奈はとてつもなく広い校庭を歩いた。

今の季節は桜が咲いていて風が吹く度、シャワーのように散る。


「綺麗だなぁ…」

虹子奈は校庭の中心に周りを見渡してみると、一面淡いピンクの桜が風に揺れて踊っているように見える。


ああ、いっそ…このままでいた____


「ああっ⁉︎ 入学式遅れる‼︎」


虹子奈は校庭の真ん中を突っ走った。
さっきの少年とは違い、迫力が増しているせいか、猛獣のようだ。

散った花びらも虹子奈が通過することによって起こった風により、竜巻のように巻き上がる。


…桜吹雪のようで幻想的だったが、その雰囲気とはぶち壊しに、虹子奈は顔面崩壊といってもいいような形相で走り続けた。
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