そして狂歌ハ流レ出ス
裕太は痛む頭を抑え、悩む。

玲は見た目は清楚な女の子なのに、力が半端なく強い上に性格が顔と正反対なのだ。
その性格上、逆らえば賺さずキックが飛んでくる。


―…大人しくしてりゃ可愛いのに、勿体ない。


      *********


一方、玲は頭を抑えて唸っている裕太を見て深ーいため息をついた。

身長が高く、顔は良し。成績も良し。
全く非の打ち所がない―…というのは所詮只の噂でしかない。
実はド変態、というのは連んでいる4人しか知らないが。


そしてもう一度ため息をついた時。


「もぉ、またやってる。玲 そこらへんにしとこ」
「……くだらねぇ 餓鬼かお前等は。小学生やり直してこい」

突如話に割り込んで来た2人の男女。

片方の男子、林田和哉は最悪な噂を持つ美男子。
付き合った女は1日で捨て、反論した女には怪我を負わせる。
カッコつけてる癖に実は凄く弱々しく、筋肉はあるのか、というぐらい。

これは全てガセネタ。本人は全く気にしていないらしいが。

もう片方の女子、松田明日香は全体に白、というイメージで。
胸と腹の中間ぐらいまである、くるくるの栗色に染めた髪と、漆黒に輝く瞳除いては、殆ど白い。
引きこもりなんじゃないかと勘違いされそうな位な白い肌の持ち主である。


「明日香…ちゃんと外出てる??白すぎるよ どこの日焼け止め使ってんのさ」
「日焼け止め??使ってないよ」

嘘つけ、と心の中でツッコミを入れる。
でも明日香は見た目だけじゃなく心まで真っ白白、純粋な女の子で。
明日香が嘘をつくなんて、有り得ない話だった。
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