OUT
「お前はなんて言うんだよ?お前の顔的にたけしとかそんなんだろ?」
それを聞くと、真理和は汚い字で、机から引っ張り出した一枚のルーズリーフに名前を書いた。
゙黒嶋真理和゙
「くろしままりかず?うざ…」
「違うよ!!まりおだよ!!まりお!!!!」
ピロリロリーン♪マンマミーヤ
「ぶぁははははは!!!だからお前赤髪なんだ!!卵焼き食ってる場合じゃないだろ!!キノコ食えキノコ!!!!」
俺はこの時初めて学校でこんなに笑えたんだ。
「…変な名前同盟でいいな!!!」
真理和もつられ笑いして、言った。
深美はお腹を抱えながら、一言。
「しゃーなしで入ってやるよ!」
それからこの三年間、真理和とはずっと親友だ。
「真理和―――!!!」
深美は、我にかえるとまた、真理和の名前を叫んだ。