OUT


「とうとう本番って感じしねぇ?」

「あぁ…した…」


二人はまっすぐとドアの方へ向かった。


「なんし六つだもんなー…てか地下っての…あったんだ…」


真理和はドアをこんこんと叩く。


当然返事はかえってこないが。


「…ここにはガラクタが三つしかない…あとの三つは自分達で入んないといけないんだな…」


深美はローラーの付いた板を拾うと、ドアを開け、勢いよく転がした。


すると、中の罠が作動した。


…ザクザクザクザク!!!!!


部屋のあちこちから刃物がでてきて、板をめった刺しにしはじめた。




「ひゅー…やっべーな…」


板を同情した目で見ると、真理和はドアに目を移した。


深美が次のドアを開ける。

またガラクタを投げ込む。

また罠が作動する。



深美と真理和は作動し続けている罠をボケーっと見ていた。


「お前…絶対助けろよ…」


深美がやっと口を開いた。


それにつられ、真理和も口を開いた。


「…今俺もそれ言おうって思った…」





二人はお互い見ると、また笑った。



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