OUT


「俺達…」


「帰れるんだ…」


深美は鍵をギュッと握りしめた。

「…はやく永遠達と、竜達に会わないとな!!」


真理和は涙を拭くと、ニカッと笑いかけた。


「……そだな!!急がないとな!」



二人が部屋から出ようとした…

…………直後だった。



――ギュウウゥウン



後ろから奇妙な機械音が響いた。




「…え…?」


二人が一斉に後ろを見た。



下から、巨大な機械のような物が上がってきている。



……罠だ…


……罠が発動した……!!!



「いくぞ!!!深美!!!」


真理和が深美の手を掴むと、走りだした。



その瞬間――



―パララララララララ!!!!


機関銃のような銃声が、二人の耳に響いた。



―次の瞬間、




――ドサ…



「…っああああ!!!」



深美が叫び、右足を抱え、転倒した。










「――――…深美!!!!?」



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