OUT


深美の右足の太腿に、穴があいている。


そこから、大量の血が外にでている。



「―…み…深美ぅう!!!!」



真理和は悲鳴に似た声を上げると、急いで深美に駆け寄ろうとした。



―…が、



―パラララララララ!!!!



「……く……!!!!」



深美に近づけないように、銃が二人の間を撃つ。



…ギィ…



「「!!」」


二人はドアを見た。



ドアが閉まろうとしている。


…このままでは…


…二人共綴じ込められてしまう。



深美は真理和にメモのついた鍵を投げた。



「……え!!?」


「急げ!!このままじゃ…二人共綴じ込められる!!!…みんな…助からなくなる!!!はやく…はやく出ろ…」


真理和は今にも泣きそうな顔で、深美に叫ぶ。



「深美をおいて出れるかょおぉ!!!!はやく…掴まれ…!!!」


真理和が深美に手を差し延べようとした直後…



パララララララララ!!!!




「…く…ぁあ!!!!」



機械は銃弾を真理和の手の平に命中させた。



―ギィイイ…



「真理和ぉぉお!!!!!」



深美は最後の力を振り絞り、立って真理和をドアに向かってタックルした。



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