OUT



―――バタン…


「深美ぅううぅ!!!!!!」



真理和は絶句した。



―次の瞬間、



―ダラララララララ!!!!




「あぁあああぁあ!!!!!」





銃声と、深美の悲鳴が、ドアを通り越して聞こえた。




「…ぅあ…ぅあぁあ…」





真理和はドアにもたれ掛かり、頭を抱え、大泣きした。


カキィン!!カキン!!!


真理和の背後…鉄でできたドアに、銃弾が当たるのを感じる。




「深美…ぅ…ひぐ…どうすりゃいいんだ…ぁあぁ… 」



ドアの向こうでは、深美が銃弾にやられているのに、


痛い思いをしているのに、




「なんで俺はこんな弱いんだ…ひっ…ぐぅ…」




どうして助ける事ができないんだろう?






パララララララララララ!!!!!!


「ぁああ…痛…痛いぃいい!!!!!」



銃声と、深美の悲鳴がまだ聞こえる。



ドアの向こうの、銃弾が当たる感じも真理和の背中に感じる。







真理和はずっと深美の名前を呼び続けた。





< 112 / 334 >

この作品をシェア

pagetop