OUT
「深美!!!目が覚めたんだな!!!はやく脱出しよう!!!病院いこ!!??」
深美は自分の足元をチラ見した。
……さっきの…部屋…
「なんで…俺…」
真理和が泣きながら言う。
「罠が終了して、ドアが開いたんだ!!!深美ぅう…ごめんなぁあ!!俺…なんにもできなくてぇえ」
深美はやっと全身の鈍い痛みを取り戻した。
「…う…だ…大丈夫だから…真理和…ありがとう…」
深美はもう瞼を開く力もあんまし残っていないみたく、目が半開きだった。
哀れな姿になった親友を見て、真理和はまた涙が込み上げてきた。
でも…今は泣いちゃいけない…
こうして…親友は帰ってきてくれたのだから…
「真理…和ぉ…」
「……ん?」
「俺らが…最初に喋った日…覚え…てる…か?」