OUT


「…うん…覚えてるよ…」


真理和は優しい声で、ゆっくりと言った。



「…最初は…本当…うざいなっ…て思ったん…だ。けど…さ…」


深美はやっと目を最後まで開き、真理和をちゃんと見て、言った。





「…今では…本当…感謝して…る…よ真理和…お前は最初で最後の…俺の親友…だか…ら」





深美のきつい目から、涙が零れ落ちる。



真理和はその言葉で、さっきから堪えていた涙が、ボロボロと溢れ出てきた。





「うぁああぁん!!!深美!!深美ぅう!!なんでお前こんな穴だらけなんだょおお!!!なんでこんな血まみれなんだよぉお!!!あぁあん!!!」



真理和は穴だらけの深美の体を強く抱きしめた。


そして大声で泣いて叫んだ。




「真理和…も…一緒に…マリ…パ…できないな…」



「…え…」


< 118 / 334 >

この作品をシェア

pagetop