OUT
「…え…?」
夢は訳がわからず、その言葉しか思い浮かばなかった。
竜はクスクスと笑うと、
「まぁ仕方がないよねぇー」
…と呟く。
「…俺の親父、このゲームで死んでるんだ。」
夢の目が大きくなった。
「……それ…え…?まじかよ…」
「あぁ、まじだ。」
竜は苦笑いすると、続けた。
「…すっげぇ正義感の強い馬鹿な親父でさ…仕事の人庇ってゲームに参加したらしいけど、…ちゃっかり戻ってこなかった…」
「…………」
「いつか必ず政府を討とうと思って…俺なりの手段で、このゲームの内容を見てた…が」
「?」
「まさか俺も参加しちまうなんてな!」
竜は笑ってごまかした。