OUT
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「…さ…はやくドアを調べようぜ?」
竜はドアの前に立つと、夢の方を見た。
「…あぁ…」
夢は苦い表情になると、ドアノブをつかんだ。
―ギィイイィ…
「………」
「どうだ?」
「…普通の部屋だ…」
夢は自分の部屋を思い出すその部屋を、じっくりと見た。
「…ありゃま本当…こういう微妙すぎる部屋が一番危なくない?」
「わかる…罠があってもなくても違和感がない部屋…なんだよなこれ。」
竜は思い切って自分の片方の靴を投げた。
――ゴロン!!!
「………」
「……ありゃ?なんもな…」
ヒュッ
――ドシャ!!!!!!
「「!!」」
桜樹の時のように、天井が勢いよく落ちてきた。
勿論、竜の靴は下敷きのようにペラペラになっていた。