OUT
「――…!!」
夢は急いで竜の元へ駆け付けた。
「竜!!はやく外に!!!」
「わかってる!!!けど…腕が…!!!」
夢は竜の腕を見た。
「…!!」
竜の手首が、椅子と繋がるように、鉄の輪で縛られていた。
「…くそぉ!!!!とれない!!!ぅあぁあああ!!!!」
―キュウゥウゥウゥウン
「「!!」」
いつのまにか、二人を、火炎放射機のような物が囲んでいた。
雄一、ドアの前だけ火炎放射機がない。
……あそこから逃げれる!!!
…けど…
夢は竜を見た。
竜は変な汗を額に浮かばせて、ドアを睨みつけていた。
「…あそこから逃げれる…はやく走れ!!!!」
竜は悲鳴に似た声で夢に叫んだ。