OUT







―ゴオォオオ!!!


果てている夢に罠は容赦なく襲い掛かる。



「夢ぇえ!!!なんで俺なんかを庇うんだよ馬鹿ぁあ!!!なんで自分を優先しないんだよ馬鹿野郎ぉお!!!あぁあん!!!!」



竜がこのゲームが始まって初めて泣き叫んだ。



嫌な臭いが、竜の鼻につく。



―夢が焼かれてる…

こんな俺を庇って…

夢が焼かれてる……!!!




「…う…ぅああぁあ!!!」




見たくない…


見てられない……


ごめんな…


ごめんな夢ぇ…





゙みんな…もっと生きたかっただろーな…゙



…自分の命が…


「…大切だって思ったんじゃないのかよぉ…」


シルバーアクセサリーに、竜の涙が落ちる。



―キュウウン……



火炎放射機がやっとおさまった。






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