OUT
「………!!!!!!ぅ…」
真理和の予感は的中した。
あの黒い塊は…
人間だ。
真理和は急いでその塊の近くに行った。
「……ぅ…うぇ…!!」
絶対に人間のはずなのだけれど、一瞬だけ、人間に見えなかった。
「………む…酷い…」
水ぶくれがポツポツある、赤く溶けた体に、焼けた衣類。
……吐き気がした。
真理和はその衝動を無理矢理押さえ、顔の部分を見た。
「……夢……」
真理和は開いたままのその目を見て、泣きそうになった。