OUT




「………!!!!!!ぅ…」



真理和の予感は的中した。



あの黒い塊は…



人間だ。






真理和は急いでその塊の近くに行った。



「……ぅ…うぇ…!!」



絶対に人間のはずなのだけれど、一瞬だけ、人間に見えなかった。




「………む…酷い…」



水ぶくれがポツポツある、赤く溶けた体に、焼けた衣類。


……吐き気がした。



真理和はその衝動を無理矢理押さえ、顔の部分を見た。






「……夢……」



真理和は開いたままのその目を見て、泣きそうになった。





< 168 / 334 >

この作品をシェア

pagetop