OUT


頭を撫でられた。

普段の私なら、そんなの全然気にしないはず…

だけど……。




ネロは隣で一緒に走ってくれている永遠を見ると、なんだか恥ずかしくなった。



心臓がくすぐったいような…


体が熱い…


繋いでくれてる手から、永遠の体温が伝わる。




ドキドキドキドキ



手を繋いでいる、と改めて感じた瞬間…鼓動が高鳴り、苦しくなった。



「……………」


永遠の横顔。

なんだかとても愛おしくなった。


このゲームが終わっても、私の事…友達って言ってくれるよね?

お話してくれるよね?


………はやく…

……はやくゲームを終わらせて、永遠と学校に行きたいな。


頭の中で、楽しそうに話しながら笑う…自分と永遠を想像するだけで、なんだか嬉しくなった。



゙好きな人ができればいいのに…゙


何故か、兄に言われ続けてきた言葉が、脳裏に浮かぶ。



「…………あ」


ドキドキしたり…

熱かったり…

ねぇ?これってさ、お兄ちゃんが言ってた気持ち??


私………


…………永遠が好きになったんだ。


自覚した瞬間、自分の頬が熱くなったのを感じた。




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