OUT
「……違う……」
永遠はア然とネロを見た。
「…これは罠だ…」
それを言うと、ネロはその場を離れようとした。
永遠は必死でネロを引き止める。
「…ネロ!!どういうこと!!?」
ネロは永遠の目も見ずに、言い放つ。
「……それは罠…永遠、ここを離れよぅ…」
理解できない。
現に太陽の光がさしてるのに、出口じゃないなんて。
「僕、行ってみるよ!!罠ではないかもしれないじゃないか!」
「永遠!!!違う!!出口はドアの先にあるはずでしょ?なんでこんな呆気ない場所にあると思うの?」
「その言葉そのものが、罠かもしれないじゃないか!!」
この時永遠は、
太陽の光と、期待と、興奮で、冷静さを見失ってしまっていたのかもしれない…。
「僕…行って確かめるから!!」
この時の行動が、最悪な現実の引き金になろうとは、永遠も、ネロも思わなかった。