OUT
…ネロ…



永遠はネロが落ちて行ったマグマを見た。



俺…もっと強くなるから…



永遠は真理和の手を借りて、やっと立ち上がった。



「……こっちだ…永遠…」



永遠は真理和についていく。



そして、エレベーターからやっと数十メートル離れた。



それだけでも、十分苦しかった…



けど、それを乗り越えれなければいけないのが今の現状…。

永遠はエレベーターに背をむけて、ひたすら歩いた。




「……真理和…」



「…ん?」



「深美が…目の前で死んだ時、どうやってその現実を乗り越えれた…?」



真理和はしばらく黙り込み、やっと口を開いた。




「…俺だって…まだこの現実を乗り切れてるわけじゃないんだ…凄く辛くて、胸が裂けそうなんだ…」


「!……ごめ…」


「……深美の死を、無駄にしちゃいけない…今はそれだけで動いてる。…ちゃんと答になってるかな…?」


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