OUT
「永遠…!ありがとな!!」
真理和は永遠の髪をグシャグシャに掻き交ぜると、速歩きで、廊下を渡って行った。
永遠の表情にやっと柔らかい笑顔が戻った。
ふと、竜のねがいが永遠の頭の中を過ぎった。
"親父の敵を討つ"
…竜…
……真理和と僕が、この使命を成し遂げたら、竜も喜んでくれるだろうか?
みんなも…喜んでくれるだろうか?
永遠は死んでいった、みんなの顔を一人一人、思い出した。
そして、
"絶対帰って来いよ"
……尚……
親友、尚の顔も、ゆっくりと思い出した。