OUT
薄暗い道を抜けると、真逆の光景が、永遠の視界に広がった。
「…………」
シャンデリア……
初めて見る……。
奥には大きなソファーがあって、誰かが座っていた。
「…将軍、生還者を連れて参りました。」
さっきの金髪の軍人が、その座ってる人に、伝えた。
あの人が……
将軍…………
永遠と真理和は、そのまだ顔が見えない人物を睨む。
将軍は、その軍人の言葉を聞くと、ソファーから立ち上がり、永遠達の所へ駆け付けた。
「…生還おめでとう…!!神崎永遠くん、黒嶋真理和くん…」
丸まるした体に、丸いギョロ目、ついでに髪はない。
……こいつが…
……………………。
二人は将軍を警戒する。
将軍はその空気も読めず、二人に握手を求めた。
「「……」」
二人はその手を睨むだけで、握手をかえそうとはしなかった。