OUT
「…深美が…出口の鍵と引き換えに…銃で体中撃たれまくった…俺が非力だから…なにもできなくて……」
ただ…
冷たくなっていく深美を…
泣きながら抱きしめる事しかできなかった……
コンクリートでできた床に、真理和の大粒の涙が染み込んだ。
「……その…鍵で…俺達は館から出ることが…できたんだ…けど…これ…なんなんだよ…?」
真理和が檻を乱暴に揺すった。
「なんでもう…外には出られないんだよ……!!!!みんな…外にでるために…頑張っていたのに…!!」
千草が帽子を深く被ると、しばらくの沈黙の後に、言った。
「……貴重な話…ありがとうございました…。ゲームで落とした皆さんの命…私が無駄にはさせません……」
永遠と真理和が、涙を流しながら、千草を見た。
「……私が…貴方達を助けてあげます…」