OUT
……………………
……………
……




あれから、何時間も経った。



すっかり夜中になり、牢屋の中もすっかり冷え込んできた頃だった。



「………真理和…」


永遠が眠りから醒めた。



だが返事はない。


多分、疲れて寝ているんだろう……。


永遠は檻の外を見た。


薄暗くて、向こうで警備している軍人が、毛布にくるまって寝ていた。


……千草さんじゃない…


永遠はそれを確信すると、また壁にもたれかかった。



「……冷たい…」



そういえば…

永遠は今思い出した。

今は12月だ。


だからこんなに寒かったんだ……。




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