OUT

永遠の着替えが終わり、真理和が着替え始めた頃。


千草は胸ポケットから白い何かを出し、永遠に渡した。




「………?」


永遠はその白い物を受け取ると、やっとなにか確認できた。



「……携帯……」


永遠が呟くと、千草が言った。



「…本当に突然なんで…家族や友達にそれで別れを告げてください…」



永遠は携帯を眺めた。






そっか…



この国とは、今日で最後なんだ…







「…千草さん…本当にありがとう…これ…借ります……」




永遠は震える手で、番号を打ち始めた。




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