OUT
「………はぁ…はぁ…は…」
永遠の視界に入ったのは、
頭から血を流して、倒れている工藤と、
その隣でア然としている真理和…
目の前にある一台の車………。
「永遠くん!!!真理和くん!!!!乗ってください!!!」
その車の窓が開き、血まみれの千草が車両席から二人に叫んだ。
永遠は千草を確認するとすぐに、真理和に肩を貸して、車に乗り込んだ。
――車には何箇所か穴があいていた。
――一発しか当たらなかったのは、車が身代わりになってくれてたからだ……
二人が車に乗り込んだのを確認すると、千草はアクセルを踏んだ。
―――キキキキィイイ!!!!
車は、大きなゲートを潜ると速さを更に加速させた。