OUT
ネロが夢の後にいる人達の所までいくと、ペコッとお辞儀をした。
「川里ネロです」
みんなはア然とネロを見ると、一人の女の子がネロにお辞儀をした。
「ゆ…湯口桃(ゆぐちもも)です!」
桃につられるように、残りの人達が自己紹介しだした。
茶髪の、厚ぼったい唇が印象的な少年は、和銅桜樹(わどうおうき)と言うらしい。
そして、真っ黒の髪を切り揃え、一抹人形みたいな女の子は、西園寺華菜(さいおんじかな)。
明らかに気が弱そうな、体が小さい女の子は、吉田美咲(よしだみさき)。
後の一人は、目つきが鋭く、整っている顔も何故か怖く感じる…少年は、東堂竜(とうどうりゅう)…と呟いた。
自己紹介がおわった後、一抹人形こと、華菜がみんなに言った。
「………ゲームの内容はなんなの?」
するとネロが
「…わかってたら苦労はしなぃでしょ…」
…と呟く。
永遠はネロがこんな娘だと分かっているから何も感じなかったが、華菜はこの態度が良く感じなかったみたいで、きつい目でネロを睨みつけた。
「ネロちゃん…華菜ちゃんお気に召さないみたいだよ?」
真理和がネロの顔をのぞきこむと、ちょっと声を柔らかくして言った。
するとネロが
「…だって本当のことでしょ?」
…とゆっくり真理和に言った。
その時だった。
――――ピーーーー…