OUT
「……ん……」
永遠がやっと起きた頃、辺りは暖かい光で包まれていた。
「……真理和?…」
辺りを見回しても、真理和の姿は見当たらなかった。
永遠は急いで部屋の外から出ると、船の中を走り回った。
なんだか不安で仕方がなかった。
もしかしたら政府の奴らがきて、さらわれたんじゃないか?
もしかしたらどこかで苦しみながらへたれこんでいるのか……。
不安で不安で仕方がなかった。
「ま…真理和…」
真理和の名前を呟くと、永遠はまた走り出した。
―バタン!!!!!