OUT

「……!!あの!!!」

『?』

急に叫んだと思えば、真理和はナースの手を離し、永遠のところに来た。

「?真理和?」


そして、紙みたいな物を永遠に渡した。



「……え?」


「へへへ…口で言うの…恥ずかしいから…!また後でな!!永遠…」



真理和は飛び切りの笑顔で言うと、またナースの所に戻った。



「…うん…真理和…!!ありがとう……!!がんばれよ……!!!」




真理和には聞こえてるのか聞こえていないのか…



そんなのはわからないけど、永遠は手をいっぱい振った。



真理和は目に涙を溜めながら、永遠に手を振りかえした。


「またなー!!永遠!!」



遠くなっていく真理和を見て、永遠は心の中で呟いた。



ありがとう……




ありがとう………





真理和…………





さようなら………。





ナースと移動する真理和はこの時、これが永遠と最後の会話になるなんて、思ってもみなかった。

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