OUT


永遠は目を丸くして、つっこんだ手をゆっくり引き戻した。




さっき、真理和から貰った紙が、クシャクシャになって入っていた。




「………真理和…。」



その紙はよく見ると、真理和の血が点々とついていた。


「……?」



なんなんだろう?


恥ずかしい…って言ってたな…



…………。




永遠は紙をひろげた。



「…………!」



中には汚い…少々丸い字が、何行かならんでいた。



永遠はその字を一行一行、丁寧に読んでいった。




―ポタ…


――――ポタポタ……




…涙が溢れた。


苦しくもなく、悲しくもなく…

嬉しくもない……。



理由がわからないけど、涙が止まらなかった。




< 313 / 334 >

この作品をシェア

pagetop