OUT
「悲しむよ…真理和くんハ…」
「………え?」
「…その事を隠して、永遠くんさえいなくなったら…きっと…悲しム…」
その船長の言葉が、永遠の胸に突き刺さった。
真理和のことだ。
絶対悲しむ。
…だけど、行く所を見られては、より別れがつらくなり、自分の決意も弱まる。
永遠はしばらく放心状態に陥った。
「……せん…ちょう……」
「…ん?」
永遠は涙を一筋だけ流すと、決意した眼差しで、船長に言った。
「………紙と……ペンを…ください……」