OUT
「……」
目覚めると、真っ白い天井が真っ先に映った。
薬品のような、病院独特の匂いが、真理和の嗅覚を目覚めさせる。
「……は…」
ゆっくりと起き上がると、そこには誰もいなかった。
「…………」
自分の腹部を押さえると、あの独特な鈍い痛みが消えた事に気付いた。
「…と……わ…。どこだろ……」
真理和はふぅ…と溜息をつくと、永遠の名前を呟いた。
別の病室にいるんだろうか?
永遠の傷…もう大丈夫なのかな?
そんな事を思いながら、またベッドに寝転んだ。
そして、ゆっくりと左手を伸ばした。