OUT
「…あ…こっちも…ちゃんと治してる…」
深美と一緒に罠に掛かった時に撃たれた手の平は、跡だけ残して治っていた。
―…深美…
……俺…またお前と会えるよな?
……絶対に…がんばるから…見ててな…?
形見のピアスを太陽の光に翳した。
翼のように綺麗に揺れる深美のピアス。
そのピアスを、真理和はまた耳に通した。
――――ガチャ…
「!」
永遠は目に見えない、カーテン越しにあるドアの方を見た。
…永遠だ…!
今までずっと治療してたのかな?
「永遠ぁー!遅かったのな!!ちょ…見てよー!!完治したよ!」
真理和はパッと左手を見せた。
「…真理和くん…私だ…船長……ダ…」