OUT
「ちょ…ふざけないでよ!」
ついに華菜がキレた。
「そうやってみんなをびびらせても、貴女にはなんにもメリットがないのよ!?」
ネロは首を傾げて、華菜を見つめた。
「そうだょ。私にはなんにもメリットはない…だから嘘なんて言わない…」
「幽霊なんてありえないから!!この状況でそんな気持ち悪い話しないでよ!!!!」
すると、深美がネロに言った。
「その人から…なにか罠についての情報はないのか…?」
「……?」
「…そいつは体験したんだろう…?この屋敷内を…」
みんなの視線が深美に注がれる。
「………ちょっと…貴方、この娘のありえない話、信じるの!!?」
「別に疑わなくてもいいじゃん。あんたが言うように、今嘘ついてもなんのメリットもない訳だし…」
華菜ははぁ、とため息を吐いて、頭を抱えた。
「だからって幽霊信じろって……無理ありすぎだから…」
…と、華菜は頭を抱えながら呟いた。
「………わからない……」
「……え?」
ネロは気難しそうな顔をして、立ち上がった。
「……この人だけじゃ…罠の事はわからない…」