OUT
「…う…!」
涙が止まらなかった。
…逢いに来てくれたような気がした。
一人で、弱虫な僕に…
たとえ幻覚でも…
…ネロが…逢いに来てくれた…
そんな気がする…
「…ありがと…ごめんな……」
永遠はゆっくりと、近くの隅に座り込んだ。
「……ネロ…僕……もう…人を見殺しにはしないよ…?…自分がやれる限り…がんばる…助ける…」
体育座りをしている永遠の左側に、暖かさを少し感じた。
「……もう…後悔しないよ…僕……」
目をつむると、優しく微笑んでいるネロがいた。
銀髪で
色白で
瞳が真っ黒…
そしてなにより…
愛おしくて…
だけど守れなかった…
クラスメイト…
永遠は一筋だけ涙を流して、呟いた。
「……みんなの敵…とるよ…僕の人生をかけて…」