OUT
「………みんな…行ってくるよ……」
青年は足元にあったボストンバッグを持つと、また空に目をやった。
「………みんなの為にも……自分の為にも……」
目を細めた瞬間、風が強く吹いた。
そして、青年は笑った。
「……絶対…幸せになるから…。」
青年は武器の入ったボストンバッグを掴み、その場を走り去った。
五年前に脱出したあの国に…
……狂った政府を止めに…
青年…神崎永遠の人生を賭けた、政府との戦いが今、幕を開けた。
―――――OUT:完―――