OUT
すると、桜樹が半泣きでネロに叫んだ。
「さっきから訳のわかんねぇ事言ってるんじゃねえよ!その幽霊に出口を聞いて、一人で逃げようなんてバレバレなんだよ!」
―ゲーム開始まであと30秒…
「…そんな有利な手口があれば、私は貴方達にこんな話しないで、一人で行動する…和銅さん…貴方少し混乱してるのでは…?」
―ゲーム開始まであと20秒…
「お前らやめろよ!!!みんなで協力して…みんな助かる方法を考えないと…」
二人の間に、夢が入った。
「そんな綺麗事いってる場合じゃないだろうが!!あぁあ!!!ムカツクムカツクムカツク!!!!」
―ゲーム開始まであと10秒…
桃が半泣きで美咲に寄り添い、美咲も桃に寄り添って、その光景を見ていた。
永遠がネロを遠ざけようと、必死で腕を引っ張るが、ネロは桜樹がムカツクらしく、逃げるような事をしなかった。
竜はガムを風船のように膨らませると、気分が良さそうに二人を見ている。
「…お前ら…いい加減に…
―――ピーーーーー!!!!
!?
「ゲーム開始です。みなさん頑張ってください。」
「……………う!!!」
その瞬間、桜樹は右の部屋に走り、ドアノブに手をかけた。