OUT

開けた瞬間、二人の視界に入ったのは、殺風景な部屋だ。


その光景に、二人は息を呑んだ。



「…絶対出口じゃないよな…」


「…だよな…ていうか…出口ってどんな所なんだ?…窓とか…そんな穴から行くのか…入った瞬間出口なのか…」


「…俺達はそれを探る為に今ここにいるんじゃないのか…?」


夢がそう言い終わると、深美は部屋に恐る恐る入っていく。


だいぶん奥に入ると、深美が言った。



「…窓もなにもない…抜ける所がない…東堂!ここは違う!」


それを聞くと、竜は渋々とメモの部屋の場所に×印をつけた。


「よし…帰ろう…」


夢がそう言うと、深美は頷き、ドア付近に戻ろうとした。



――――その時だ。



――バキィ!!!!!



「!!!!?」



深美の足元が


いきなり…


壊れた。



「…………な…!!!!」

宙に浮く自分の足元の下を、深美は見てしまった。



―――、壊れた奥には剣が無数に顔を覗かせてるのを…





「―っあ…!!」





「深美ぅう!!!!!」




近くにいた、夢の悲鳴が聞こえた。



< 39 / 334 >

この作品をシェア

pagetop