OUT
―――ガシュ……
冷や汗が額を伝う。
「はぁ…は…はぁ……」
深美はゆっくり目を開けると、そこには、苦しそうな表情をする夢がいた。
「…………え…」
「大丈夫か!!?今引き上げるから…!!!」
やっと、今の状況がわかった。
夢が自分の腕をギリギリ捕まえてくれて、今自分の体は宙に浮いてる状態になっている…つまり、助かった事を。
「…あっぶね…ぇ」
夢の首が壊れた破片のせいで、血がでている。
やっとの思いで深美を上げると、夢が深美の体に触れた。
「…どこも怪我してないみたいだな…」
深美は夢に頭を下げた。
「…本当…ありがとう……俺…お前がいなかったら…あいつらみたいに…刺さってた…」
深美は奥の剣の頭に刺さっている骸骨をチラ見すると、足をガクガクさせた。
「…そんなの…俺は別に…!…早くいこ…」
夢は深美の手を引っ張り、部屋の外へ連れ出した。
しばらく、みんなそこから動かなかった。