OUT

「ネロちゃん?君なにしにいくかわかってる?」


真理和がすぐにネロに問う。


「ぅん。わかってるつもり…」

ネロは表情を変えずに、呟くように言った。



「じゃあやめて?」

「………行きます」


この時、竜はヒュー…と口を鳴らした。


「…まーま、お嬢さん、俺に惚れちゃったの?」

「……自意識過剰…。違うょ。」


竜は肩をあげると、
「はっきり言うお嬢さんだこと」
…と呟くように言った。


「……ネロ!」

「?」

永遠がネロを止めようとした。

「…なんで…罠かもしれないんだぞ?」

「……あの人を…一人にしちゃ駄目だから…」


「……え?」



ネロの言葉に、永遠は頭を傾けた。



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