OUT


――パラパラパラ…

首に、細かい破片が落ちてくるのがわかった。



「………?」


真理和はつむっていた目をゆっくり開けると、自分がまだ生きてることを実感した。

「………な…なに…」



「……おまぇらさー…周りにとてつもないほど凶器あんのに…それ使えよなー」


「!?」

真理和達はすぐに声のする方を見た。

「…………あ…」

永遠は思わず声を漏らした。



ドアの手前には……


……東堂竜が立っていた。



竜の片手には、ショットガンらしき物が煙をだしていた。


「…と…東堂ぉ…」


深美は半泣きで竜を見た。


「地獄の底からはい上がってきたぜぇ」
「馬鹿らしぃ…真理和…大丈夫?」

竜の横から、プラチナブロンドが、真理和の隣に来た。


―――ネロだ…



みんなは混乱する頭を必死に働かせた。



まず…ギロチンは?


…竜がそこらへんに飾ってあったショットガンで、刃物の部分を完全に壊したため、真理和の首を切ることは断たれた。


じゃあ……なんで…罠にかかった二人…が…?


「ネロ…なん…で…?」

ネロは永遠を見ると、
「細かい話はあとで、先に真理和を解放しなきゃ…」
…と言い、真理和を縛っていた鎖を、巨大なナタでぶちぎった。


みんなはトントンと物事を進めていく二人をア然と見ている。



「…さっ早くでましょ」




< 64 / 334 >

この作品をシェア

pagetop