OUT
「…ょか…っ…た…」
「……?」
ネロは真理和を抱きしめたまま、声のする方を見た。
そこには、涙を一筋流し、ネロを見ている…永遠の姿があった。
「……永遠…」
「ぅ…うぁ…あぁ…」
涙が止まらなかった。
ネロが死んだと思った瞬間、尚に申し訳ない想いと、ネロがいなくなったという絶望感でどっかに穴があいた気分で、とてもじゃないけど、涙はでなかった。
…だけどこうして、生きて戻ってきたら、安心感と嬉しさが交ざって、涙が止まらなくなった。
「…永遠…」
ネロは大分安定した真理和をスッと離すと、立ち上がり、永遠の前まで来た。
今度は永遠にゆっくりと抱き着いた。
「…ただぃま…」
永遠はネロの華奢な体をゆっくり抱きしめ、大声で泣いた。