OUT
「ここは違う!!」
永遠がそう叫ぶと、ドアの外に急いででた。
―――なにもなかった―
――罠は発動しなかった…
達成感と恐怖が、永遠の中をぐるぐる回る。
深美達の腕を借りて、ドアの外にでた。
「……なんもなかったな!!」
真理和が無理矢理笑い、永遠に安心感を与えた。
「…あぁ!!…よかっ…」
その時だった。
―カラカラカラカラ
「…あ…携帯…」
永遠の制服のポケットに入っていた携帯電話が、落ちて部屋の奥まで転がって行った。
――次の瞬間、
ズン!!!!!!!
「…っひ!!!!!」
桜樹のときみたいに、天井から鉄の塊が振ってきた。
永遠はもうドアの外にでていたので、背中が鉄に擦れたが、無傷だった。
――勿論、携帯はこっぱみじんになっていたが。
みんな顔が青くなった。