OUT
「…永遠…行こぅ…」
ネロは永遠の手を握ると、次のドアの方へ歩いた。
「…………」
永遠はまだ呆然と深美と真理和が入った穴を見ている。
ネロは負けじと、手を引っ張る。
「……」
「永遠!!」
急に隣で叫ばれたのがびっくりしたのか、永遠の体が少し跳ねた。
「…大丈夫…真理和達は必ずかえってくるょ…心配…しちゃ駄目…」
ネロはそれを言うと、しばらく黙りこんでしまった。
永遠はネロを見ると、また穴を見た。
「…ごめん、ネロ!!また自分喪失しかけてたよ…!!二人なら絶対戻ってくるよな…ゴメン…」
そう言うと、永遠はネロが握ってくれてた手を、強く握りかえした。
ネロはすぐに永遠を見、柔らかい笑顔を見せてくれた。
「…お互い強くなろぅね…永遠…」
二人は次のドアに向かった。