OUT
「ぅえ…うぇええ…」
助かりたいよ
帰りたいよ
もっと…生きたい…
「……ぅっ…」
華菜が鳴咽を漏らした…その時だった。
ミシミシミシ!!!!
「ぐぁああああ!!!」
骨が軋む音と同時に、夢の悲鳴が耳に入ってきた。
「……ひ…浩崎く…!!!」
華菜の大粒の涙が、機械に吸い込まれる。
―、私がずっとこうやって足を引っ張っちゃ…
「竜―…!!!」
…やっぱ……駄目…なんだよね……
華菜は最後の力を振り絞り、竜の手に、鍵を渡した。
「…別の所でつかって!!!…私は…もぅいい…」
―ゴキゴキゴキゴキ!!!!
華菜の左腕が、風力で粉々に砕かれる…
華菜は夢の手を掃った。
「…―――か―」
―ごめんなさい…!!
―二人は生きてください。