青春ガールボーイ




ハルカ先輩達と別れて、靴を履き替えるために下駄箱に向かう。



すると、一年生の下駄箱の前に立つひとりの男がいた。



「?」



誰か待ってるのかな。

まぁ、いいや。


……あ。

この人、例の三年の人だ。



うわー。

女癖悪そう。

でも、顔はなかなか絶品。




そして、そのまま横を通り過ぎようとした時、腕をぐいっと掴まれた。


「え」


「…あんた、一年だよな」


「そうですけど…」


「上瀬 遥のこと、知ってんのか?」


「え?ええっと、同じ中学でした、けど」




まさか、この人、ハルカ先輩のこと…。




「ふうん…」


「あの、もう良いですか?
私、急いでるんです」


「…あぁ、ごめん」




もちろん、急いでなんていなかったけどハルカ先輩の情報をこいつに伝えちゃダメだ!



と、私の本能がそう叫んだ。




ハルカ先輩には、颯ちゃんと付き合ってもらわなければならいんだから!!





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